開業における一番初めに行うことは開業地の検討です。その上で大事なのが診療圏の設定であり、開業候補地の周辺の社会・経済的あるいは自然・地理的な環境を鳥瞰的に把握することから始めます。
診療圏の設定には①患者がどこから来て、どのように分布しているのか。②時系列的に見て、将来、診療圏に拡大や縮小の変化はあるか。③医院の規模や診療科などにより、診療圏にばらつきがあるか。などの視点を持って臨む必要があります。診療圏の範囲は医院の規模と機能によって異なりますが、一般的に一次診療圏とは日常的な医療が提供される区域であり、半径500m〜1km(人口密度の低い地域では半径2km〜3km)程度のことを言います。この範囲ならば15分未満で通院が可能です。
しかし、近年診療圏の形は、距離だけでなく他のさまざまな要因によって縮んだり広がったりしています。鉄道の高速化や道路網の整備により来院に要する時間が短縮され、診療圏が鉄道や幹線道路沿いに帯状、または飛び石状に出現することがあります。その際には駐車場の整備の有無・駐車台数によって、診療圏の広がりが大きく変わる傾向にあります。逆に交通量の多い幹線道路や鉄道の反対側からの来院患者が極端に減ることもあります。
そういった診療圏の調査を参考までに行いたい場合には下記からお問い合わせください。その際には面談にて地域の状況も含めたご相談に応じさせていただきます。